全国進路指導研究会 秋のセミナー 2017 まとめ

                      記録・文責:遠藤(世話人)

 

※資料として、報告で用いたパワーポイントのスライドを掲載します。

 無断で使用することは固くお断りしております。

 

【1】開会

 司会:皆さん、こんにちは。時間になりましたので始めさせていただきます。  

    今日の進め方ですが、児玉先生の報告(1時間)の後、休憩をはさん  

    で交流の時間とします。

    昨今、「自由競争」とよく言われているが、実態がなかなか見えない。

    先日、クローズアップ現代で「学力の貧困」というテーマでの放送が  

    あったが、小学校にろくに行けず、その後介護などで教育が受けられ

    ず、結局、夜間中学で学んだという女性でした。

    不登校になるということが、その後どうなるのか、学校の責任は大き  

    いと考えます。今日は、児玉先生の報告を手がかりに考えあっていき

    たいと思います。

 

【2】報告

   テーマ:「教育行政がつくる“不登校”」

   〜東京:足立区版「競争の教育」は何をもたらしたのか?      

  

   報告:児玉洋介さん

     (東京総合教育センター長 / 元中学校教諭、全進研世話人)

 

はじめに 自己紹介を兼ねて

 東京総合センターで仕事をしている。東京の教職員組合がつくった教育セン 

 ター。現在は、主に日常的に相談活動を行っている。不登校、発達障害など。 

 この夏は、東京:永山で不登校の親の会の大会を行った。

「教育行政がつくる“不登校”」センセーショナルな題をつけさせていただいた。  

 これまで、「不登校」の解決は「子どもが乗り越える課題」とされてきた。

 でも、それだけでは説明のつかない課題があると考えている。

 

スライドの資料を見ながら

1.小学校で激増する暴力行為 2017・10・26文科省速報値

 <参考3>学校の管理下における暴力行為発生件数の推移

 ◯S58(1983)中学で校内暴力増加。調査が始まる。

 ◯H19(2007)くらいから 小学校で暴力行為増加し始める。

 ◯H26(2014)くらいから 小学校で急激に暴力行為が増える。

                逆に中学では減る傾向。どう考えるか?

 

2.増え続ける「いじめ」

  <参考2>いじめの認知(発生)率

 ◯S60(1985)中野・富士見中(鹿川くん)

         「学校が認知しているかどうか」が調査基準。

 ◯H6(1994)(大河内くん)

 ◯H18(1996)政府も本腰を入れて対策。「新しい定義」になった。

 ◯H24(2014)くらい 大津事件 小学校でいじめが急激に増える

          学校の隠蔽体質もあるなかでも数が増えている。

          「いじめ防止推進法」・学校独自の対策もとようになった。

   しかし、数は増えていえる。これをどう考えるか? 子どもの状況をよ   

   く観察するようになったから増えた(政府)と言っているが、実態とし  

   ても増えていると考えるべきだろう。

 

  ※2013年位から急激に増えている。「2013年問題」(児玉)だと考 

   える。このことについて、ふれたコメントがない。

 

3.「不登校」:高止まりからさらなる増勢に

  12万人から13万人  30日以上の欠席 

   中学校3.1% 学級の数だけ不登校の子がいる状態。

   小学校0.8% 割合少ないが、どこの学校にもいるという状態。

 

  ※以前の調査では、不登校は「問題行動調査」として行われていたが、「問

   題行動・不登校調査」と変わってきた。

 

4.そして「自死」

  2103年以降増えている。しかも、この数は学校に報告されたものだけ

  (小・中・高校で)。警察白書では、450人から500人。半数しか学校

   は把握していない。「自死」として届けられないケースもあると考えられ

   る。

  ※「自死」も2013年以降、増えてきている。どう考えるか?

   教育に関わる関係者は考えざるを得ない問題だと思う。

 

5.深刻な中学生の自殺

  2013年位から、大人の数の傾向に沿わなくなった。

  それまでは傾向が似ていた。ここでも、やはり2013年。 

 

 ※小学生の暴力が増えたり、いじめが増えたり、自死が増えたりしている。 

  なぜなのか。

 

6.教育行政と「不登校」

 不登校を「子どもの心の問題」としかとらえず、「不登校を生み出す学校の問  

 題」という視点をもてない教育行政に問題があるのではないか。

 「大津の大河内くん」以来、「誰にでも起こる」としたが、「不登校」は相変

 わらず適応指導。「子どもを変える」視点しかなく、「学校を変える」という

 視点がない。視点の転換が見られない現状がある。

 

 

7.足立区の「不登校」分析から試みる問題解明

  〜グラフから読み取れるいくつかのこと

 ①グラフについて 

  不登校(発生率)の推移(全国・東京都・足立区)

  足立区は、2013年、全国や東京都と比較して高い。6%に近づいてい

  る。これは全国の倍。

 

 ②足立区で何が起こっているのか

  2000年頃までは、平均より低かったが、2000年代に増えていくの

  はなぜか? 何が起こったか。

 

 ③教育行政に欠ける資格と能力

  昨年(2016年・H28)9月6日 第2回足立区総合教育会議が開催さ

  れたが、調査の結果のみにふれただけで、背景や原因には一切ふれていな

  い。

 

 ④私たちのデータ分析

  不登校は「不安」が原因とする。何が不安要因になっているのかを考

  える必要がある。

  ◯2000年代に進行した足立区の「教育改革」をみる。

  ◯2000年は都区制度改革。足立区は「教育改革元年」。

  ◯1990年代 80年代後半バブル期からの私学ブーム・お受験  

   23区の中で足立区は取り残されたが、公立越境が広がった。私学には 

   やれないが、「自由に学区域、学校を選択」の要求。

   「選択を考えていなかった層」(地元に行く)まで、選択を迫られた。

   では、何を基準に選ぶのか 「学力テスト」中2一斉学力テスト

  ◯2005年 都・小5「一斉学力テスト」導入。

   足立で、2006年新聞トップ記事になるような事態が起こる  

   「学力が低い」=不利になるということから、不正をし、発覚した。

  ◯2007年 文科省「全国一斉学力調査」復活。しかし、まだ成績は公

         表していない。

  ◯2013年 (安倍内閣)成績公表復活で都道府県別の成績公表。

 

  ◯足立区では

   ・2009年 区独自小1副担任講師採用(一時手直し)

    方針転換があったのにすぐに撤廃。

   ・2012年  足立「はばたき塾」(定員100名、3000万円、早

    稲田アカデミー)塾が学力向上に参入。

   ・2014年 e-ラーニングシステムを若手研修に導入。

   ・2015年「子どもの貧困対策元年」そだち指導員、「小学生基礎学 

    習教室」「中学生補習教室」「学力向上」施策に学校が覆われるように

    なった。

 

 ⑤「学力向上」施策に覆われた学校

   2003年に始まる「教育改革第2ステージ」。「学力向上施策」の競争

   主義的とりくみが足立の学校を包み込んでいった。

   (中略・スライド参照)

   この結果、足立区は全都でも最も不登校児童生徒の多い地域へとなって 

   いった。

 

 ⑥「2013年問題」以降の新たな急上昇

  

  ・国連「子どもの権利条約」(スライド参照)

 

  ・「児童の権利に関する条約」(スライド参照)

 

 ⑦新学テ体制の展開

 

 ⑧「全国学力テスト」体制がもたらしたもの

  ・「競争意識の涵養」 2003年のPISAショック

  ・実施経費、年間50億で10年間で、教育・受験産業が担っている。

 

 ⑨大学生の見た学テ・学力競争体制 

  (スライド参照)

 

 ⑩「規範意識の醸成」とゼロトレランス

  2004年 長崎・佐世保の事件から始まった

 

 

 11. 学校教育の「生活指導方針」へ

 

 

 12. ゼロトレランス積極導入論

 

 

  13. 東京都では

 

 

  14.「生活指導統一基準」2013

    (スライド資料・表参照)

 

 

 15. 自己責任の内面化

 

 

  16. 学テ体制の学校教育

 

 

  17. 高校「基礎学力テスト」と大学「入試新テスト」

 

 

  18. 経済格差の中の競争

 

 

【3】質疑・発言・討論

司会:聞けば聞くほど、ひどい実態が見えてくる。教員の意識にも目を向けな 

   くてはならないと思う。

 

質問  ※3名の方から

Aさん:(全進研世話人)足立区は自殺対策でも先進的、福祉的な対策もなされ

    ていると思われるのだが、教育はなぜこんな実態なのか。

 

Bさん:(調布で学習支援に取り組んでいる)子どもの自己責任の内在化の問題

    がでていたが、この辺りをもう少し話していただきたい。

 

Cさん:(いち市民として参加)埼玉で英語の教員をしていた。英語教育につい

    て、発言をしたいと考えている。

資料説明など(綿貫) 

・8月28日(文科省)の発表を受けて、8・29読売、朝日で報道された新 

 聞記事のコピー

・神奈川反貧困ネットワークのチラシ。生活保護の家庭も大学に行けるように

 活動している若い弁護士さん。 

・2017年ねりま教育集会のチラシ(内田良さん講演)

・1月冬のセミナー(2月3日)では、養護施設の職員さんにお話をしてもら

 う。こちらにも是非ご参加ください。

 

質問に答えて(児玉)

Aさん)

  足立区では宣伝も含めて、行政は子どもの貧困対策、犯罪対策やっている 

 とアピールしているが、確実に子どもの貧困が解決されるためには、収入の

 少ない家庭なら公的な支出を減らすとかの対策が必要であるが、実態は「就

 学援助受給比率を減らす」という目標。以前は、全員に学校で書類を配布し、

 学校が手続きなどの手助けをしていた。しかし、今は希望者だけとし、学校

 が関与しない。役所で申請する。丁寧にやらなくなった結果として受給率は

 下がる。都は定時制高校を減らしている → 通信制高校増える。これを教

 育・受験産業が担っているという実態がある。  

  私立中高一貫校はお金がかかる。受験対策の塾費用なども含め、トータル

 で800万から1000万ないとできない。公立中高一貫校はさほど費用は

 かからないが、やはり小学校での塾通いが必要。ここにも教育・受験産業が

 参入する。福祉、教育に関わってつくられる産業は国がお金を出して、とい 

 うことではない。新たな産業の参入になる。

  現実にいる子どもへのサポートは必要。根本的な政策のところでの対応が

 ないと産業の参入になるだけ。困っているところに届く施策が必要不可欠。

 

Cさん)

 英語教育について、私自身はあまり詳しくない。東京都は「グローバル人材

 育成」と言って、英語に力を入れているが、英検、TOEIC など市場拡大をす 

 ることにつながっているだけではないか。

 

発言

Dさん:(教員・私学の中高一貫校)高3の担任をしているので、受験産業の研修に行かされる。私立では、経営問題もあるので、あくなき進学競争に邁進している実態もある。逆に生徒に寄り添い、「参加と共同の学校づくり」をしている学校もある。

勤務校は、2000年を境に、違う学校になってしまったような感がある。管理職が代わったことが原因。

コンサルタント会社を導入。 教員に数値目標を出させ、管理職面談、中間総括、期末総括とあり、うちではまだやっていないが、それを人事考課に使う学校もある。

うちは、受験産業のテストを受ける、しかも授業時間内にやる。中1からPDCAサイクルで指導する。

保健室への駆け込み、いじめが深刻、子どもを歪めていると思う。

 

 

Cさん:英語の教師をやめてから家庭教師やっている。私立志向の、お金のある家庭。その視点から学校を見ることができる。「生徒のリストラ」が起きている。つまり、成績の悪い生徒を「切り捨てる」。退学にすると学校の評価にかかわるので、自主的に退学に持ち込んでいる。

 

Fさん:(3月で小学校退職)2013年問題、大変興味深いし、構造分析大切。

増え続けるいじめのグラフ、これだけ急激に伸びるのはなぜか。「イジメの解釈」の変化、調査の仕方が丁寧になった、念入りになったということもあると思う。しかし、新学テ体制以来、小学校でも学校が塾化している。過去問をやるとぐっと伸びるとか下位層を特訓すると平均値が上がる。

小学校では、ゼロトレまではいかなくても「スタンダードの蔓延」が見られる。

特に若い先生の感覚、「そんな雰囲気の中」で育ってきており、ブラックな労働状況の中で、批判的思考にならない。マニュアルに走りやすくなる。どうしたらいいか考えなくてはならないと思う。

 

司会:「教員の授業中はこうあるべき・50項目」というものがある。設問の方がおかしいのに、自分を責めてしまう傾向がある。「自分の努力不足」と思う、  自己責任論の中で、個人の責任にされてしまうということも問題である。

 

Gさん:(私立高校教員)中堅の私立高校。学校生き残り、進学の実績をどう上げるかも課題になる。「若い先生」ほど批判なく、受験産業のシステムにハマってしまう。A社は全国80%。B社は(例えば)教員派遣などをにぎっている。学習手帳を使っているが、ここにも産業が参入。教員はコメント書きに追いまくられている。

私の最近の問題意識。私立で生活保護家庭の子どもはいない。経済状況はよい。

不登校もいるが、もっとまずいと感じるのは、「ウソ」をつかせていること。中学生は「まだかわいいウソ」だが、高校生になると「まずいウソ」をつく。

この問題は「学力競争」に追いまくられている中で生まれていると思う。子どもたちは「何を学びたがっているのか」もう1回考えなくては どういう勉強をするべきなのか、小、中、高で考えなくてはならない。

英語の教員がすごい勢いで採用される。(私は家庭科の教員であるが1人)英語がとても幅をきかせていると感じる。

 

Hさん:(2年前まで、中学教師)文科省の学テの前になると、マニュアルがくる。学校の金庫にしまう。学年会で読んで確認をする。マークシートの記入説明に時間を割く。生徒は「成績に関係あるの?」「ない」とわかると20分位で諦めて、寝てしまう。少し前に起こす。適当に解答する生徒もいる。

給食の後、生活調査をする。忘れた頃に結果が返ってくる。テストの目的が外れている。「授業時数確保」と言っているので、授業時数にカウントしたりする。

市区町村単位のテストは、教員が入力。無駄な作業。子どものためになっていない。公立は私立中を辞めてくる生徒の受け皿。

NHKが時事公論、真夜中にやっている。学テ、やったことが日本の教育に何の役に立っているのかと言っていた。運動としてどうやったらいいのか?

「これやめなくちゃいけない」声を大きくしなくてはならないと思う。

三高連の活動を始めたら、現場のことが見えてくるようになった。

 

司会:悉皆ではなく、きちんと分析するならまだ意味があるかもしれないが、そうなっていない。

では、どんなことができるか、学校や地域で。

 

Iさん:(元教員・子どもの貧困対策の活動をしている)学習支援といっても、塾が参入している実態がある。費用が出て、塾が離さない。調布市は、指導主事、校長会に入ってもらっている。(事例として)母親がクレーマー化していたが、変わってきた。「三者面談にも来てほしい」と言う。担任も変わりようにびっくり。外から学校を変えられないか 学校が困っていることを一緒に解決していくための「学校支援」が必要だと思う。

 

Jさん:(地域の大人として参加)地元の小5の子ども。小1の冬くらいから不登校、学校との関係が「一緒にやっていきましょう」というようにならない。

今はフリースクール。お金がかかる。「補助金は学校に入るので何とかならないか」(親)教育委員会は事務的だった。「子ども、家庭の自己責任」という対応。「地域の大人として、どう関わったらといいか」と考え参加した。

 

Kさん:DVの被害者支援、加害者教育、デートDV防止に携わっている)自分の子どもが児玉先生にお世話になった。校門の前で、風紀が悪く、帰される。家庭も学校も安全な場所ではなかったと思う。加害者教育に携わっているが、「頭のよい、社会的な立場が高い人たち」が大事なことを学んできていない。

女性は世代的に「専業主婦、養ってもらえという教育」を受けてきていて「我慢するしかない」と考える。

小・中・高校、社会人教育の現場から呼んでもらう。警察「積極的逮捕主義」になっておいるので、学校は予防を考える。

「所得低い層の多い地域」では、中学を卒業したらキャバ嬢、妊娠したら勝ちという価値観。中学の受験の時期に呼ばれると「受験しない、結婚する」という女子生徒に出会う。国立の女子校とか女子大でも「先が見えているので、いい男を見つけて結婚する」と言う。リーマンショックの辺りから、時代が逆行していると感じる。

日常的なふれあいとか対応とか、先生方には頑張っていただきたい。

 

 

司会;「ティーチング、ラーニングの前にケアリングが存在している」(佐藤学)というが、まさにその通りだと思う。

 

L:(不登校の親の会を支援)30代、40代の親御さんが特に自己責任を感じているように思う。不登校克服の本がたくさん出ている。苦しんでいる人が増えている。

 

Mさん:(大学1年)2年前まで高校生。自分の中・高を思い出す。大学生から見た学テ・学力競争体制に共感する。学テに何の意味があるのかわかっていなかった。結果が返ってくるが、意味がない。点数が取れる人はまだしも、取れない人がいて、中学、暴力も多かった。警察が来ることもあった。自分の中で秀でているところがある人は大丈夫だが、存在価値を見いだせないと暴力にはしるように思う。先生の対応にも問題があって、反抗すると目をつけられる、教員からのイジメもあった。親が味方したら、事前に担任・教頭・校長面談。隠蔽体質もあったと思う。 

教育・受験産業主導の学力競争の激化はあまり感じないが、その分を先生が担っていた。高校では9時間授業があった。自分は進学校だったが、そんなに追い立てられてはなかったので、暴力とかはなかったが、不登校で辞める子はいた。学習ノートもあったが適当にやっていた。「世界の授業」を見ると、「子どもはどうあるべきか」と考えている国(例えばフォンランド)ほど、学力が高いと思う。

 

報告者より:(児玉)

皆さんの発言の中で考えることがあった。ありがとうございます。

ひとつ、報告を補足したい。「学校の競争体質をどう転換するか」というときに学校をコントロールしているのは、文科省とか考えるが、それだけではなくて、教育・受験産業の存在を忘れてはならない。90年代私学ブームに台頭した「お受験産業」を始め、予備校、通信教育とか。

2000年代、資本提携をして、今や巨大産業になっている。赤ん坊から高齢者までを取り込んでいる。今まで、日本で体験しなかったような構造ができている。

教育とは「お金がなくても、保障されていたもの」がそうでなくなっている。

どの子にも平等に、どの子にも大人になるまできちんと保障というのがあるべき姿だろう。教育・受験産業についての研究も必要だと考える。

 

【4】開会

終わりの挨拶:(世話人会を代表して、草刈)

本日は、各地でたくさんの集会、研究会がありました。その中から、「全進研の秋のセミナー」を選んで下さいまして、ありがとうございました。

貧困、教育・受験産業など、視点が多岐に渡り、本日のセミナーは充実していたと思います。

私は、1961年、教員になりました。学テが悉皆になったが、批判的な空気がありました。今は「山形県に習え」となっている、問題だと考えます。

また、2月3日、冬のセミナーお越しください。まとめは近日中にHPにアップされます。そちらもご覧ください。お疲れさまでした。

 

 

全進研2017 秋のセミナー感想  (1111日)

 

  学校現場の先生のお話を直接うかがうことができ、たいへん勉強になりました。足立区で子どもを学校に通わせている親の立場としても、児玉先生のお話はとても学びにつながりました。

  現在大学で教育を含めた学問をしており、且つ数年前まで「生徒」であった立場上、多くの教育に対する疑問を、様々な立場の方の意見を伺える機会がこのように設けられていることは実に嬉しいです。今後は教育を財政的な面(大学授業料、給食費など)をテーマにしたセミナーを開いていただけると、より興味が広がると思う。

  児玉先生のお話を受けて、とてもいい討論ができたと思います。教育行政がつくりだしている不登校が教育産業ぐるみで、子ども、国民におそいかかってきていること。この「学力テスト」体制が生み出す深刻な状況を打開していくためにも、国民ぐるみの運動をつくりだしていくことが必要だと思います。様々な実態が明らかにされたこと、本当によかったと思います。今日の講演と討論を次にさらに深めていくことができればよいと思います。児玉先生、深く掘り下げた講演ありがとうございました。乱筆乱文ごめんなさい。

  講演、内容分かりやすく、年代を追って教育行政の不備、子どもたちの大変さが伝わってきました。学ぶとは何か?学ぶ喜びは何処に?学校は苦しい所?

討論等とても深い内容でした。各分野からの発言がすごく深刻でもあり、思いを改めて、考えさせられました。

初めての参加ですが現場からの発言はとても重要ですね。ありがとうございました。

定年退職して14年。相談員として学び、知ることを大切に、毎日がんばって相談活動

をすすめていきます。

  学校教育の本来の姿、あり方に今こそ立ち返るべき時期に来ている。中・高と比べて、ある意味受験の束縛から自由な、本来的な姿に近い教育ができていた小学校(10数年前まで)だが、今やそれもどこかに飛んでいったあり様だ(私自身、それで小学校教師のや

りがいを、かつては感じていた)。この教育の原点を改めて見つめ直すきっかけを与えてくださった児玉さん、感謝したいと思います。いつも、すばらしい企画運営されている事務局の方々にも感謝します。

  児玉先生の明快なお話で学力問題の流れが整理され、ありがたかったです。すでに20年近くもたとうとしているかと思うと、がく然とします。足立区は問題も深刻な一方で、がんばってきた方々もたくさんいらしたわけで、発信もされてきたほうだと思います。が、全国津々浦々でこういったことが進行・深化していると思うとおそろしいです。日本の社会と教育の構造がこんなに変えられてしまっている今、どこからとりかかっていけばよいのか?貧困問題からだけでは見えない「子どもの」貧困問題を感じました。おとなへとはちがう形、子どもへの排除や抑圧がひき起こされている深刻さがあるのですね。ありがとうございます。

  親の立場で参加させていただきましたが、学校事情がわかり考える時間が持てました。ありがとうございました。

  20年くらい学校とは縁のないところに居ます。今日、現場の先生方のお話をきいて、本当に今の子どもや先生方がかわいそうになりました。いちばん切ない状態の不登校児についてもっと関心を持ち、見守っていきたいと思います。

  とても勉強になりました。学テで多忙化したり疲弊している実態を、もっと社会に伝えることが大切かと思います。

  私自身、地域で学習支援にたずさわっていますが、「本来は、まず学校がかわらないといけない」ということを心にとめ、また発言してきました。

今日のセミナーの内容は説得力があり、私自身も本当にその通りだと思いました。しかもデータを示していただけて、裏づけられた思いです。今後も同じように発信していこうと思います。

  教育行政がつくる“不登校”。まさに“いじめ”もそうですね。この方向に抗って、子どもたちを守らなければと強く思いました。子どもたちみんなが「ルンルン」と新しい学びに心はずませて通う場所、それが学校!

児玉さん、すばらしいデータに仕上げてくださってありがとうございました。